2010年7月25日日曜日

妙法山阿弥陀寺

尾鷲 - 86.4km - 熊野那智大社 - 58.3km - 潮岬

走行距離 146.7km
最大高低差824m

熊野那智大社に向かう途中、膝に鈍い痛みを感じたので少し休むことにした。
熊野古道大門坂に自転車を駐め、そこからは歩いて登る。熊野那智大社、青岸渡寺と参拝した後、もう少し膝を休ませておこうと妙法山阿弥陀寺まで登ることにした。熊野那智大社、青岸渡寺の賑わい、それと阿弥陀寺へと向かう古道の静寂さは対照的だった。その人気のない苔むした石段をゆっくりと踏みしめながら上っていく。道端の丁を刻んだ石碑を数えながら残りの道程を想う。結構登った様な気がしても、まだ1/3程度と分かるとゾッとした。高度を重ねる毎に涼しさを増していく檜を揺する風の囁きだけがせめてもの救いだった。
石段に腰を下ろす。風が抜けていく。たちまち汗が引いていった。しかし、そんな休息の時間も長く取ることは出来やしない。すぐさま追い立てるように警戒蜂がやってくるからだ。それも一度や二度の話ではない。一息つこうとする度にそれはやってきたのだ。さすがは修験の山。ここでは少しの甘えも許されないらしい。ただひたすらに足を進め、精進せねばならなかった。
十幾丁数えただろうか、二筋に道が分かれている。緩い登りの道、1.3km。激しく下る階段、0.9km。当然ながら短い道を選ぶのだが、下るということは帰り道登るということ。その、面倒くさいなぁ、あまり下らんといてや、というボクの思いとは裏腹に下へ下へと向かって続いているのだった。

そしてようやく辿り着いた阿弥陀寺。そんな心の内を見透かされたかのような御詠歌。

"熊野路を ものうき旅と 思うなよ 死出の山路で 思いしらせん"

帰り道。
道先に何やら放物線を描く一筋の煌めきが見えた。それは、先程通り過ぎたときには存在していないものだった。それは、斜面を伝って這う輸水管の一部から漏れ出した飛沫であった。
その場所へと近付くにつれ、ある事実に気づいてしまった。あまりのことにさむいぼがたった。気温が数度下がった気がした。その飛沫が飛び散り、道を濡らし続けているその場所は、行きしにボクがにょうをにょーとした処に他ならなかったからだ。まるで、その汚れを洗い流しているかのようだった。全てを見られていたかのような気がした。
しばし呆然とそれを見詰めていた。これがお前のしたことだ、と見せつけるかのように、ボクが描いた放物線を模してそれはなぞっているかのようだった。時折、シュゴっと音を立て、吹き出しを止める。そして、一呼吸おくと、再び行きよいよく地面を叩き付けるのであった。
申し訳ありませんでした。思わず手を合わせていた。懺悔にも似た想いを胸に、足を踏み出す。再びシュゴっと音を立て、水は止んだ。次の瞬間、パンっと軽い音を立て、それは爆発したのだった。

まぁさすがに爆発したのは嘘だけど、水が噴き出していたのはガチで本当。
でも20分足らずの間にパイプが裂けていたって事だけは本当に本当。
ただそのすぐ傍で尿をしていたってことはマジで本当。
ボクがビビリまっくったってことも本当。
ボクは熊野権現を信仰しております。イヤマジでホント。

------------- 晩酌 -------------
黒牛 純米酒 180ml ¥忘れた
プレミアムモルツ¥225
鯖寿司 ¥580の半額
熊野産生本マグロ 中トロ ¥764の半額 マグロ食べ飽きました。

------------- 回想、もしくは教訓 -------------
時計回り最大の難所、尾鷲大泊間。傾斜こそ緩いのですが、ひたすら800m上り続けなければなりません。景色も単調なのでめげます。R311の方が遠回りですけど良いのかも?
膝を痛めた場合、早期の治療が大切です。フェルビナク、偉大です。これなくして、紀伊半島一周は無理だったと思います。
芝生のサイトでは、ヤブ蚊対策が重要。またしても忘れていました。

------------- 追加装備 -------------
AIR SALONPAS DX、100均銀シート

------------- 朱印 -------------
要望があればUPします。

関西最強の天然温泉

白崎海岸 - 花山温泉 - 淡島神社 - 男神社 - 岸和田

最大高低差153m
走行距離 120.5km

正午を待たずして和歌山市内に到着してしまっていた。このままでは余裕を持ってして、本日中に神戸に着いてしまうペースだった。

"若の浦に 潮満ち来れば 潟を無み 葦辺をさして 鶴鳴き渡る"の和歌浦に寄ろうかとも考えたが、今更戻るのも面倒臭く、温泉でノンビリした後に、友ヶ島にでも渡ろうかと思っていた。
もちろん、膝に炎症を抱えている今の状況で熱熱の温泉に浸かるなど御法度なワケだが、花山温泉なら大丈夫。26℃の源泉がある。この源泉風呂にて炎症を鎮め、40℃の露天風呂にて疲れを癒す。これ最強、というか、凄い効能の温泉なのだ。
湯に沈めた指先が見えぬほどの濁り。湯を被るあらゆる処を包み込んだ効能の成分たる結晶。それを見やるだけで、そこに浸かるこの身に薬効が染み渡るような気がしてくる。
実際、湯上がりにサロンパスを吹く頃には、ほとんど痛みも消え失せていた。そして翌日には、膝裏に紙やすりを擦り付けるようなあの鈍い痛みがすっかりなっていたのだった。

------------- 晩酌 -------------
浪花正宗 特等純米酒 300ml ¥361
エビス¥216
むきえびと空豆のつまみ揚げ¥250の半額
鶏の唐揚げ¥220の半額 徐徐にアテがショボくなってまいりました。

------------- 回想、もしくは教訓 -------------
GW中、友ヶ島汽船の自転車の乗船は断られます。

------------- 追加装備 -------------
単三電池

------------- 朱印 -------------
要望があればUPします。

花山温泉(花山開発株式会社)
住所:和歌山県和歌山市鳴神574
電話:073-471-3277
営業時間:8:00~23:00
定休日:毎週木曜(祝日の場合は営業)
公式サイト

自転車博物館 サイクルセンター

岸和田 - 弥生文化博物館 - サイクルセンター - 自宅

最大高低差109m
走行距離 98.2km

摩耶山ヒルクライムクラブ 番外編 "ドキッ! まるっと呑みすぎ 大人だらけの酔酔ひ大会 ポロリがあるかも?"を主催するにあたって、下調べとして、自転車博物館 サイクルセンターへと向かいました。

いやぁ、もう、良かったですね。時間さえあれば5時間は引き籠もれる自信があります。

そしてこれにて、紀伊半島一周も終わりを告げました。

------------- 回想、もしくは教訓 -------------
今回の道中、アルコールでいいからストーブを持っていけば良かった、と思うことが度度ありました。道端で売っている干物を炙るとか、ちょっとした海産物を味噌汁のタネにするとか。
帰った後で気付いたのですが、100均で固形燃料でも買えば良かっただけですね。
ボクはアホですね。

自転車博物館 サイクルセンター
住所:大阪府堺市堺区大仙中町165-6
電話:072-243-3196
休館日:月曜 祝日の翌日 年末年始
開館時間:10:00~16:30
公式サイト

白浜日置川自転車道

潮岬 - 白浜日置川自転車道 - 闘鶏神社 - 白崎海岸

走行距離 148.1km
最大高低差218m

疲れの溜まり始めた両足を足湯に浸しながら、これから先の予定を考えていた。慢性的に渋滞するR42を離れ、白浜日置川自転車道を辿る。潮風を受けるサイクリングロード。ツーリングマップルを眺めながらそんな道を想像していた。

のですが、そんな甘っちょろいもんではありませんでした。膝と尻を休ませるためになるべく緩やかな道を選ぼうと思っていたのに、どんどん山奥へと進んでいきます。眺望もない薄暗い山道。また要らないところで膝と尻を磨り減らしてしまいました。

------------- 晩酌 -------------
紀伊国屋 文左衛門 純米生貯蔵酒 300ml ¥450 濁りの上澄みのような風味。面白いです。
角ハイボール¥198
メンタイチクワミニ ¥360
すさみ産生梅干200g ¥200 夜中に激しい喉の渇きを覚え、水をひたすら飲み続けました。それはもう龍になってしまうほどに。

------------- 回想、もしくは教訓 -------------
酒のアテに梅干しはやめましょう。

------------- 追加装備 -------------
おでかけカトリス

大規模自転車道

おまもり

自宅 - 37.3km - 近鉄布施 - 輪行 - 近鉄松阪 - 86.7km - 尾鷲

走行距離 124.0km

なぜお守りを開けてはいけないか知っていますか?
開けてしまうとそこに秘められている御利益が無くなるから、とか、それを覗いた人が、五日後に気が狂いお亡くなりになりました、とかといったウワサがあったりなかったりしますが、ボクは、中にあるものを一度でも取り出してしまうと、それが在りし日に戻ることが出来なくなってしまうからだと思っております。
雪山登山の度にザックの底に忍ばせておいたお守り。それを開けることなく、日日過ごしてきたからこそ、今も尚、五体満足に暮らしていけるのかも知れません。
そんな、決して開けてはいけない禁断の扉、パンドラの箱を、今回、あえて、開けてみることにしました。
そこから湧き出ものは、開けてみた事への後悔。元に戻らぬ事への苛立ち。思い通りに行かぬもどかしさ。そんなものが次次と溢れ出してきました。しかし、そのそこには、キャリアーがなくともキャンツーが出来るという希望が残されていたのでした。

------------- 晩酌 -------------
熊野川 生貯蔵酒 300ml ¥358
奥伊勢 宮川峡 180ml ¥219
ヱビス<ザ・ホップ>¥249
さんま寿司 ¥498の半額
うつぼ揚煮

------------- 回想、もしくは教訓 -------------
松阪より尾鷲へと向かう時計回りでは、緩やかな上り下りが続く程度で全く問題がありません。
ただ、反時計回りの場合は、紀伊長島、梅ヶ谷間の高低差300m近い坂が難所となるでしょう。
アスファルトの上にテントを開く場合は、要断熱。久しぶりすぎてすっかり忘れていました。

------------- 追加装備 -------------
単三電池、100均カラビナ

0日目

ここ数年、GWとは縁がなかったのですが、久しぶりに休みとなりました。
となると、当然のごとく、いざ九州、なわけですが、あいにくFSは車検が切れたままです。となると、自転車で行くか!なわけですよ。
そうなると最初に思いついたのは、半分くらい廻って放ったらかしのお遍路。これを自転車で廻れるだけ廻ろうと。しかし、調べてみると、淡路から徳島には自転車で渡る術がないと分かり、却下。
次に思いついたのが、ポタリングの聖地、しまなみ海道。前日までは行く気満満だったのですが、イヤ待てよ、自転車ブームらしいこの御時世、人混み嫌いのこのボクが、明らかに自転車乗りで溢れかえっていそうな場所へと赴くのはどうなのだろうか?と、当日になって、急遽変更となりました。
自転車で行けて、尚かつ、人が少なそうな処、となると、高速が整備されていない紀伊半島を思いつきます。
早速、装備の選択を始めました。当日にかよ、と思われるでしょうが、当日にだよ、というのがボクのスタイル。予めバッグだけは、ドイターのSUPERBIKE L(24l?)と決めていました。そこに詰め込むべき、絶対に必要なものを選び出し、代用、妥協できるものを削ぎ落としていきます。
先ずは、テント。かさ高い自立は諦め、ツェルトを選択。それに伴い、細引きとペグが必須となりますが、容量、重量共に1/3くらいになりました。ただ、チタンペグにソリッドステークが見あたりません。もちろんソリッドステークなんて重いもんを持っていく気などありませんが、こう度度、必要なものが必要なときに見つからない収納状況は、考え直さなければなりません。
そして次はシュラフ。当然、コンパクトさを求めるのでモンベルU.L.ダウンハガー#7。シュラフカバーも持っていきますので、寒ければあるだけ着込んでくるまる。山では寝ない。意地でも海まで下りる。これが、今回の旅スタイルの基本となりました。
それから最後まで悩んだストーブ。いつもなら、ガスストーブを持ち歩くわけですが、若干嵩張ります。それなら、アルコールストーブでも、とも思ったのですが、ここは全食外食自炊なし、と割り切った装備に決めました。

バッグ:deuter SUPERBIKE L
テント:mont-bell ライトツェルト、ステンペグx4、プラペグx2、細引き20m、60cmx2、自在x2、シート1mx2m
シュラフ:mont-bell U.L.ダウンハガー#7、COSVIOS シュラフカバー
ライト:PETZL TIKKA PLUS
マップ:ツーリングマップルR 2007関西、COMPACT ATLAS RDX関西
GPS:GARMIN GPSmap 60CSx
デジカメ:Nikon COOLPIX P60
携帯:docomo SH903i
他:OPINEL No.10、LIGHT MY FIRE Spoke、メモ帳、tombow Air Press、着替、タオル、ウェットティッシュ、歯磨セット、爪切、コンタクト用品、目薬、折畳傘、冷却スプレー

2009年10月8日木曜日

信貴山ヒルクライム(青谷ルート)

青谷交差点 - 信貴山朝護孫子寺
距離 : 6.15km
高低差 : 266.0m
Time:36'34"
ルート

第2回チキチキ 40時間耐久ポタリング大会初日
初日行程:107.1km

「信貴山上ってきたんですよ」
「どっちからですか?」
「えーと、青谷から王寺に抜けるルートです」
「それなら町の手前、学校を過ぎたところがきつかったでしょう」
そう、"豆狸"で取り留めない会話が始まっていた。そこから他愛もない話が続けられていった。

確かにそうだった。間違いなく、そこが最初の難関だった。
アイスアリーナを越え、交差点を左に折れる。そこからしばらくは、のどかな田園風景が拡がり、緩やかな道が続いていた。天高く馬肥ゆる秋、と言うにはまだ早いが、空は澄み渡り、穏やかな日差しは秋がそう遠くもないことを告げていた。
途中で見掛けた金山彦神社の文字を横目に、そのまま一定のケイデンスを刻んでいく。その金山彦というのは、美濃国一宮、南宮大社の祭神であり鋳造の神様だったはず。ということは、この辺りは大陸よりの渡来人が多く住み、製鉄が盛んだったのかな?なぁんてことを考えながら、上り続けていた。
そうして訪れたその学校を過ぎた辺り。勾配は今までの倍ほどの傾斜となり、200mほど直線に続く坂の果ては右に大きく曲がり、その先は知れることはなかった。
金山媛神社、"全国最古の鉄工の守護神"の看板を見掛け、やはり、そんな土地なのだろう、と思い、辛いことから現実逃避しながら、ペダルを踏み続けた。
あの、先の見えないカーブの先まで、こんな辛い上りが続いていたのなら、もう、諦めても良いかな?良いよな?と思いながら、そこまでは頑張ろうと力を奮い立たせた。
果たして、その先の見えぬ道の先は、穏やかな傾斜に変わり、使い切った足を休め、辛うじて、明日への活力(ユニバース)へと繋がっていくこととなっていた。

「でも、その先のお寺さんの横が一番きつかったですね。彼処はダンシングせな、上れませんでしたわ」
「まぁ、短いけど、彼処が一番急ですかね」
と会話は続いた。

その他、この後、数時間会話は続くのだが、信貴山とは関係ないので割愛。

信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)
所在地:奈良県生駒郡平群町大字信貴山2280-1
電話:0745-72-2277
宗派:信貴山真言宗総本山
本尊:毘沙門天
開山:聖徳太子(伝)
札所:
大和七福神
真言宗十八本山14番
太子霊跡20番
役行者霊蹟札所
大和十三仏霊場11番(玉蔵院)
神仏霊場 巡拝の道 第30番
拝観料:霊宝館
大人:300円(団体200円)
小人:200円(団体100円)
拝観時間:
入館:9:00~16:30
閉館:17:00
御詠歌:むかしより そんてんいのる もろびとは りやくこうむる ふかしぎのやま
御利益:厄除け、財運、大願成就
公式サイト